



| ――――――――――数時間後―――――――――― | |
| (コッソリ)・・・・みんな寝ちゃったんですね。ぼく全然眠くないや。 |
|
・・・うーん、涼しい風っ! 夏の夜の涼しい風ってどの季節の風よりも気持ちいいですよね~。 |
| ・・・・・・・・・・・・。 |
| あ、そういえば、みんなはどんなお願い事したんだろう・・? |
| ・・・・・・・・・・・・・・・・。 |
| ・・・・・・・・ちょっとぐらい、見ても・・いいですよね?? |
| ・・・・・・・・。 |
| ・・・あった、ローザ先輩の短冊。 |
| 『みんなが楽しくいられますように――ローザ――』 |
| ・・ふふ、ローザ先輩らしいや。ぼくはなんて書いたんだっけ。 |
|
『勇者になりたい』『ダンテより背が高くなりたい』『ローザ先輩に・・』 ・・あ、これは言っちゃダメですね。恥ずかしいし。 |
|
・・・ノルディさんの短冊はあんな寺塔のてっぺんだから・・・見に行けないなぁ。 人間界で空を飛んじゃいけないって言われてるし・・。 |
|
・・・あれれ?これ、ダンテの短冊? ダンテってばちゃっかりちゃんとお願い事してるじゃないですか・・。 |
|
ええと・・なになに?『ヴァイオレットを自分の兄弟から外せーダンテー』 ううっ・・!なんですかコレ・・!ひどい・・・!! |
| ぼくが兄弟なのがそんなに嫌なんですか・・!ダンテってば・・!(T-T) |
| ・・うぐっ・・、・・れ?なんだろうこれ、誰の短冊かな? |
| 名前が書いてないなぁ。えっと、・・ |
| 『奴がもう少しは笑えるように』・・うん??え・・? |
| 奴って誰でしょう。これそもそも誰の短冊でしょ?? |
| うーん、笑う?・・なんのこと言ってるのかなぁ~?? |
| ふぁぁあ・・、まぁいいや、眠くなって来ちゃった。もう寝よっと。 |
| おやすみなさいーー、みんなのお願い叶えてね、ダンテ。 |