魔界Side

ヴァイオレット

	あ・・ここまで来ちゃいましたか。 なるべくならここには来ないほうがいいんですけど。 ぼくの任務って、主に魔界と人間界と天界を行き来することだから、 魔界でのぼくの行動なんて、きっと誰も知らないんです。 だから魔界にいる時のぼくには、近寄らないほうがいいですよ。 ぼくはどうせ使いっ走りだから、ここでぼくがどうなっても、 誰も助けてくれない。 だからぼく、せめてここでは、自由でいたいんです。 ぼくの中の悪魔の血はすごくこわいけど、でも救いでもあるんです。 魔界は酷いところですけど、でも天界みたいに、白い目で見たりはされないから。 天使の血を狙って襲ってくる奴はいても、ぼくを軽蔑した目で見たりはしない。 なんか。。いいでしょ？それって・・はは。 人間界では基本的にぼくの姿は見えないし、現してもいけないし、 存在してないのと一緒です。 ・・・だからぼくには、もう魔界ここしかないんです。