私まで登場させられるハメになろうとは・・。 魔界側の人物によほど困っているのだろうか。 私はソラトラウシュ。魔界の無限回廊にある塔に幽閉されている者さ。 別段この時に言うことなど何もないが、フフ、そう、天の定格は破れつつ在る。 世は歪曲し尽くし、まるでウロボロスのようではないか。 なんと滑稽な有様。猥瑣の中に全てを漬け、塵芥を撒き散らしそれを真とする。 蠢爾たるものの技なればこそ。 いよいよ世は歪み始め、天地は時を止めにかかり始めただろう。 本来の者が地に放たれ、私もまた、世に戻る時が来始めている。 真からの命を持たぬ迂愚でおう弱な天使どもは滑稽な様で散り散りとなろうか。 ああ、私の存在が染み出している。溶け出したこれは元来の用途で動き出すのが理。 |
||