| ・・・やぁ、呼んだかい? |
| ルーミネイト様っっっ・・・!!!!! |
| あら・・ルーミネイトさま~ |
| る、る、ルーミネイトさ・・い゛てっ |
| いちいち三度も繰り返さなくていいっ。 |
| なんだよダンテ~~ |
| ルーミネイトさま、今年もプレゼントくださるの? |
| あ、クリスマスプレゼントでぼくを上級天使に昇格してください~~ |
| 馬鹿か! |
| ヴァイリンはまず中級天使にならないとねぇ~? |
| ・・う~~ぅ。 |
|
・・そうだなァ・・、ローザには私のお古のドレスを、ダンテには私の肖像絵画を、 ヴァイオには今年一年で伸びた私の髪をあげよう、ほら。 |
| (・・どんだけ自分大好きなの・・・) |
| か、髪、はぼくいらないです。 |
| ・・なんだとっ!ルーミネイト様がわざわざご自分の美しい金髪を下さるっていうんだぞ!!まさか断る気か!? |
| だってダンテじゃあるまいし・・ |
|
なんだその言い方は!ルーミネイト様は天界の象徴!大天使の鏡! 選りすぐりの天使しか持つことの出来ないその優雅な雰囲気と繊細で美しい指と髪と瞳と顔立ち!! |
| ・・わかったから落ち着こうよダンテ。 |
| う、うるさいっ、もともと落ち着いている。 |
|
・・あぁ、そうだ、これもあったんだ。 ほら、私が創った傑作のブッシュドノエルだ、みんなで食べなさい。 |
| ・・・・え、遠慮しておきます・・! |
| なにっっ、お前ローザ・・!! |
| なんか変に黒ずんでるし、そもそも形がおかしいよ。 |
|
(コソコソ)ダンテ、ルーミネイト様の手料理食べたこと無いの!?? どんな天使や悪魔でも、3日は仮死状態にさせるという それはもう恐ろしい効果のある宇宙的天然記念物並のすっごい珍芸術作品なんだから! |
| ・・・・それがどうした。 |
| ・・・え? |
| ルーミネイト様がくださるものだ、粕1欠片も残さずしゃぶり尽くして当然だろう。 |
| ・・・あなたって・・ |
| ルーミネイトさまー、ケーキは全部ダンテが食べるそうでーす。 |
| おや、そうか? ではヴァイオレットとローザの分がないな、もう少し多く作ればよかったかな。 |
| ・・いいんですぼくクリスマスに寝込むのいやなんで。 |
| ・・お前っ! |
|
ルーミネイトさま~、髪もダンテにあげてくださいね♥ それよりルーミネイト様が持ってるクリスマスプディングの材料をわけてください☆ |
| ああ、いいよ。・・・そうだ、この前ダンテの家にお邪魔した時、キミのサーベルを全部処分しておいたよ。 |
| え・・・・・!・・・ええええええっっ!??? |
| ・・わーー、あれダンテの宝物コレクションたちなのに、 |
| すごいことするわねー、ルーミネイトさま、ていうかルーミネイトさましか出来ないことだわ。 |
| そ、そ、そそれは、どういうことですかっ!!? |
| ダンテ・・あまりのショックで声がうらがえってるよ、おもしろいけど。 |
| こら。思っても口にだしちゃわるいでしょ。 |
| 貴様らだまってろ! |
| ・・・・・・武器はあぶないよ・・・・・・・。 |
| ・・・・へ? |
| (ぷっ)いくらダンテでもあんな悲しそうな顔のルーミネイト様に見つめられたら何も言えないっぽいですね。 |
|
・・・・・・・・・・・・。 ・・・・・で、ですがルーミネイト様、有事の時にあれが無ければ・・、 時々悪魔に成り損ないのグズどもが天界に彷徨ってやってくることもありますし・・ |
| ・・・・・・私はキミにそんな危ないものを持って欲しくない・・ |
| ・・・・・・・・・・・・・・・・・。 |
| (コソコソ)あはは、ダンテがすごく大人しいですよ、ローザ先輩っ! |
| (こそこそ)ルーミネイト様のうるんだ目でヒトコトも言い返せないなんて、まるで親に言い含められたちっちゃい子どもみたい☆ |
| ・・・その、ルーミネイトさま、私のサーベルたちはどうやって処分なさったんです? |
| ああ、上級天使のソクチュアに頼んで天界を照らすイルミネーションの光に変えてもらったよ。 |
| ・・・・・・・う。・・・・そ・・・、そうですか・・・ |
| (さり気に取り戻そうとか思ってたのね、ダンテったら、往生際が悪いんだから。) |
| さぁ、天使の城へ行こう、今年も上級天使や元老院たちが素晴らしい催しをしてくれるはずだ。 |
| あれ、毎回すごいんですよねー、あれを見るとぼくも早く上級天使になりたくなります。 |
| そうねぇ~~、顔なじみの天使たちとも大勢会えるしね!☆ |
| ・・ちょっとダンテ、なに隅っこで落ち込んでるんですか、ほら行くよ。 |
| ・・・ばっっ、触るな! |
| 何してるのー、今年はダンテが司会でしょ~、この際に上級天使どもに嫌というほど自分の美貌と存在感をアピールするんでしょー? |
| ・・・はっ! ・・・・ってなぜそれを知っている。お前オレの独り言を盗み聞きしてたな? |
| 何言ってるの、道のど真ん中でいかにも悪そうな笑みを浮かべながら独りでぶつぶつつぶやいてるのが悪いのよ。 |
| うわー、ダンテってば悪代官さまみたいですねー |
| ・・・うるさい、いくぞ。 |
|
・・なんだよー、さっきまで部屋の隅っこで嘘みたいに大人しくして落ち込んでたくせに。 サーベルのことはもういいのー? |
| ・・・・ふっ、オレが上級天使になれば、そんなものいくらでも取り戻せる、そうさ。・・・・フフフフ。 |
| (コソコソ)・・・やっぱり悪代官みたいですね。 |
| (こそこそ)超ハマリ役ね。 |
| それじゃ、ローザ先輩、クリスマス会場に向かいましょう! |
| ええ☆ 今宵はステキなクリスマスを! |