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はっぴぃ~~~~~~! |
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ハロウィ~~~~ン!!!!! |
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今日はハロウィンだね、みんなお菓子の準備は出来てる? |
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菓子を食い過ぎると・・・・この半天使みたいになるぞ。 |
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ど・・、どういう意味ですか・・? |
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これだこれ。この鬱陶しい脂肪! |
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それほっぺただから良いんでふってば・・!ってイダい・・! |
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(ペチッ) |
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はうぅっ・・! |
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なんて弾力のある・・引き伸ばしがいがあるな。 |
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ハァ、ていうかこのカッコ寒い! |
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よく似あってますよ~ノルディさん、その魔女のカッコ! |
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似合っているというか・・そのまんま魔女にしか見えん。 |
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ゴスッ!(ホウキでダンテにド突きの攻撃、しかし攻撃は外れた) |
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ッ、何をする! |
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チッ、よけてるんじゃないわよ。 |
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よけないと俺の胃がよじれるだろ! |
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この二人も何気に仲がいいよねぇ。 |
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そうねぇ。 |
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ローザ先輩っ!黒猫さんの仮装とっても似合ってます・・! |
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そういうヴァイオレットは何の仮装? |
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・・・仮装してないように見えるけど。 |
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私もそう見えるわね。 |
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えっ・・、あっ、いやそのォ~~・・。 |
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窓の外を見てみろ。 |
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・・まど? |
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・・・・なんか・・道に変なものがあるけど。 |
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・・・・・・。あれ包帯じゃない? |
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・・・えへへ。 |
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えへへ・・じゃない!お前自分の通ったあとに順番に包帯を落としていってどうするつもりだ!
ここは森の中でも迷うような場所でもないんだぞ! |
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あっ・・ |
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あら・・あっちって・・ |
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しかもトイレに行った跡まできっちり残すな!そして便所を詰まらせるな!! |
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あぁ~、なるほど、だからここのトイレで包帯の形跡が途切れてるんだ。 |
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って本当に詰まってんじゃない。どうすんのよ。 |
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きっとだいじょうぶです!ここホワイトさんの家ですし・・! |
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だからなんで大丈夫なんだ! |
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なんかいっつも極レンジャーのみなさんが言ってるじゃないですか、ホワイトさん家なら全力で逃げれば何とかなるとか・・ |
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へぇ・・、そんなことを? |
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はい、ホワイトさんはいっぱい別荘とか持ってそうなのでちょっとぐらい汚したり備品をかっぱらっても大丈夫だ!・・・って・・えっ!!? |
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それはそれは・・、今まで大目に見ていたのがいけなかったようですねぇ~・・。 |
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ぎゃぁーーー!!ご、ごごごめんなさいでもぼくじゃないですよ、これ言ってたのはブラックさんで・・アッ! |
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ほぉ・・ブラックが、ねぇ? |
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終わったわね、ブラック。 |
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ご愁傷様~・・。 |
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口の軽い半天使なんかにほいほい話すからだ。 |
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ふふ、まぁいいでしょう、さあヴァイオレットさん、こっちへ。 |
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え・・な、なんですか・・?えっ?? |
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トイレの壁の向こうから声が聞こえてくる。 |
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はい、これで頑張って吸い出してくださいね♥ちゃんと吸い出すまでトイレに入れませんよ。というよりトイレから出ちゃいけませんからね? |
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ひえぇええ・・!!こ、これは絶対無理ですってば・・!もっと画期的な方法を・・!!!! |
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・・・そういえば、極レンジャーの人たちはどうしたのかしら・・? |
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天使のメンツが増えてきたから引っ込んだんじゃないの?人数的に。 |
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あっ、ノルディさん、そんな裏事情を・・。 |
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いや・・、というより・・、2階で |
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ハロウィンだからお化けにさらわれちゃったとか・・☆ |
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何馬鹿なこと言ってるの。 |
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あら~、わからないわよ?だっていつも賑やかに必ず出てくるあの極レンジャーがいないなんてヘンじゃない?? |
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まぁ、それはそうだけど。 |
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そういえばみなさん、見当たりませんね。 |
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え、ホワイトさんも知らないの? |
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昨夜届いてたこの手紙と関係あるのかしら? |
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・・・なに、それ。 |
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はい、読む? |
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・・・えっと・・。
『親愛なる皆様へ。
こんな美しい満月が嗤う夜にあなた方を夜の世界へ招待させていただきたい。
夜0時の鐘とともに、お迎えに上がります。』 |
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夜0時? |
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ってもう・・・・過ぎちゃってる・・んじゃない? |
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えっ・・。 |
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いや・・、あの時計、3分遅れてる・・! |
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えっ、それって・・! |
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今午前0時に・・! |
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ゴーーーーン、ゴーーーーーーン・・・ゴーーーーン、ゴーーーーーン・・ |
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どこから鳴ってるの? |
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なんだ!?薄気味悪い。視界が淀むっ・・! |
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たいへん、空見てっ!赤くなっていく・・! |
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うっ・・さすがに悪趣味だわ・・、悪寒が・・ |
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見てください、月が・・、月が回転して顔が・・ |
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・・ふん、なんだあの不気味な顔の満月は・・、俺達を脅かしたいのか? |
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空気が悪いね・・、さっきと全然違う。息がしにくい・・。 |
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あたしたち天使にはこたえる空気ね。ドロドロしてて気味が悪いったら・・! |
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黒い霧が一気にかかってきましたね・・。 |
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・・・ん、なんか、声が聞こえないか? |
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声・・? |
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笑い声のような、歌声のような・・ |
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ちょっと、あの子、ヴァイオレット、大丈夫なの?トイレにこもったまんまなんでしょ? |
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ノルディさん、その言い方はやや誤解を受けますよ。 |
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な、なにがよっ・・! |
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私、見てくるわ。(ててっ) |
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・・外と内、どちらが安全か・・、なんとも判断がつかないな。 |
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なんか・・危なそう。黒い集団が、迫ってきてる・・。 |
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俺にもわかる。さっきから、ビリビリと、やたらと変な緊張が強まっていってる。 |
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ぶぅえええええええ~~~~~~ん!!!!!うぉぇえええええんーー!!!! |
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なっ、お、ど、どうしたんだっ!!? |
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なんか急に明かりが消えて、ものすごく暗くなってしかも息がしにくくなったから怖くて大泣きしてたわ。 |
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(・・大泣き?さっきまではトイレからの声がここまで聞こえていたはずなのに、
トイレで泣いてたはずのヴァイオレットの声が聞こえなかった・・、どういうことだ?) |
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ぼんじゅーーーー、メリーーゴーーランド☆ |
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ぎゃっ・・! |
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なっ、どこから入った貴様っ・・! |
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どこからって、どこからでも入れますよ、アタシたち、死者の輩はね。 |
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びええええーーーーーうえーーーーーーーーーーうわああああああんっ・・! |
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あれおれ、泣きなさってるお方が一人。(ばちんっ) |
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っっ・・・!・・・・・・・っっっ???! |
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わ、ピエロだ、ぼくピエロになった・・ってあれ!ピエロが目の前にもっ・・! |
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ぼんじゅーー、亡者の行進へ貴方もいらっしゃい。 |
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わっ、ふえっ!?体が勝手に・・っ・・! |
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ヴァイオレット・・!お前なにして・・! |
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さあさ、いらっしゃい、アタシの操り人形ピエロさん。 |
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わぁああぁっっ・・・! |
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(窓から華麗にひらりと舞って、ヴァイオレットはピエロとともに外へ飛び出して行った) |
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待て、ピエロめ・・!!!・・・ん・・なにっ!!?翼が・・! |
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・・飛べないでしょ・・? |
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・・く、なるほどな、空間全体アイツらに支配されてるのか・・。 |
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魔法も使えなければ飛べもしない、しかも彼らの力で操り人形にされちゃう、手の打ちようがないよ。 |
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ゴ・・アンシンアレ、コヨイ・・ヒラカレルハ・・・カンゲイノウタゲ。
アナタタチヲ、ドウコウ・・シヨウトイウノデハ・・アリマセン。 |
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そうだよ、ケラケラ、ケラケラケラ! |
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だっ・・お前らどこから・・ |
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落ち着こうよダンテ、さっき死者はどこからでも入れるって聞いたばっかじゃない。 |
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そ・・そうだった・・。 |
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いつになく無様だわね、アンタ。 |
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うっ・・、うるさいっ・・! |
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きっと普段から魔力に頼り切ってるせいよね~~☆ |
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お前はいつでも脳天気だな! |
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チナミニ・・ワガハイハ・・ゲンカンカラ・・・ |
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フツーに表の玄関から入ったヨな!?チャイムも鳴らしたしっ! |
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なにっっ!!!? |
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・・・だってさ・・。 |
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そとの賑やかな声でチャイムの音が聞こえにくかったんだわ。 |
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あれ、チャイムの音だったわけね。 |
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(な・・くそ・・、落ち着けダンテ。ヴァイオの代わりに俺が間抜けキャラにさせられてる気がするぞ・・!) |
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わお、すごい。低い声の合唱がこだましてる・・! |
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なんかすっごい行列ね。多すぎてよくわかんないけど。 |
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あの行列にゃあさ、色ン~なバケモンがいるけど、コレ持ってたら食われねえよ! |
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あら、ありがとう。 |
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・・ランプ? |
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ソレ、イノチのランプ。シシャガイノチをミウシナワナイヨウニ、ジブンをミウシナワナイヨウニ。 |
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それ持ってれば化け物のナレノハテになんのを防げるのさっ!ホントかどおかは知らねっけど! |
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成れの果てって? |
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自我ヲ・・カンゼンニ・・ミウシナウコトデス。 |
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ヒュ~~、オレァまだまだしがないカカシでいたいもんねっ! |
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・・・・乱入失礼。 |
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よーーーおネエちゃんっ! |
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洋燈一個不足。 |
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アア・・ホントウデスナ。 |
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・・俺の分だけ・・俺の分だけランプが・・不足してるだと!? |
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ダンテ、これあげるよ・・、ぼくの分。 |
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いい!いらん!そんな自己犠牲のようなことはするなと言ったはずだぞイコン! |
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貴方魔女変身。 |
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えっ・・?きゃっ・・!?・・・あら~、すてきじゃない? |
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ローザが魔女の姿に・・。 |
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黒猫の仮装をしてた意味が全く無かったな・・。 |
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・・・じゃあなに、アタシはもしかして・・ |
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一緒行動、行列参加。 |
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え、あ、うん。って本当に勝手に体が動いちゃうのね・・。 |
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ローザも行っちゃった。 |
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空が飛べるって何となくズルいわ。 |
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お次はキミさっ!ホッホイのホイ! |
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わっ・・・・・・、カカシの姿になった・・・・!
・・んーーー、なんかむず痒い。 |
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オレ、カカシの仲間が増えてなんか踊りたくなってきた! |
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カカシって・・ノミが結構いるんだね、変な虫も・・。 |
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おい、カカシ野郎!イコンまでそんな無様な姿に変えることないだろう! |
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ケラケラケラケラ!そんなのオレにはカンケーないねっ!オレたちは楽しけりゃそれで良いのさっ!じゃあッピーーっ! |
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な、おい、待てっ・・! |
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うわぁ・・っ、体が勝手に・・ごめん、ダンテ、先に行くね・・。 |
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くっ・・・そ、とまれ、このカカシめ・・・。 |
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(ジュッ・・!)・・・・・・うあァっ!? |
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カカシにしがみついて止めようとするダンテの背中に不意に冷たい炎のようなものを押し当てられた。
カカシとカカシにされたイコンはそのまま外へ出ていってしまった。 |
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・・・・愚か者目。虫ケラの分際で無様な真似は止セ。 |
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(・・・な・・・・、なんだ・・・???この威圧感。。。) |
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ちょっとダンテ後ろっっ!! |
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(かっっ・・・・からだが動かな・・・・) |
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ちょっと何やってんのよっっ・・・!!このっっ!!! |
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無駄だ小娘。お前は男爵と踊り狂うが良かろう。 |
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サテ、イキマショウカレディ。(ピッ) |
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あっ・・・!ちょっと・・・!勝手に何ス・・・・ル・・ |
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何コノカッコ・・、ッテカコノシャベリカタ! |
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えっほえっほえっほえっほ。 |
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ナンナノ、コイツラ・・! |
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レディノオミアシヲ、ヒロウサセヌヨウ、コヤツラニ、ハコバセマス。 |
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アッ!チョ・・・チョット・・・!!! |
|
えっほえっほえっほえっほ。 |
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・・・・・・・・・・・・・・・・。 |
|
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 |
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(くっそ、変な汗が止まらない・・、圧迫感が強すぎて息がマトモに出来ないっ・・!) |
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うぬは、最後に残った天使だな・・。 |
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な・・だからなんだと・・? |
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ふ・・・フハハハハハ・・・!!! |
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(くっそ・・・、何が可笑しいんだ・・・得体の知れない化け物めっ・・!) |
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うぬが最も、墜とし甲斐のありそうな天使よ。 |
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なん・・・だと・・・!? |
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愚かで惨めな虚栄の天使。なんと哀れましい姿よの。 |
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・・・お前に何がわかると言う。 |
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恐ろしいのか、真実が恐ろしい。自らのの化けの皮が剥がれるようで? |
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・・・うるっさい、どっかへ行け! |
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美味しそうな天使、愚図な天使とはうぬの兄のことではなく、お前のことだろう。 |
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・・なにが・・美味しそうだ・・っ! |
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そんなにそんなにも怖いのか・・!フハハハハハハハ!!! |
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(いけ好かない奴め・・フワフワと宙を漂いやがって・・!) |
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そんな可哀想なお前を食べてやろう! |
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・・っなにっ!!?っ・・!ぐあやめろっっっっ!!!!!・・・・・っっっっ!!!! |
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・・・バクッ・・・! |
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・・・・・・・・・・・・・・。 |
|
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、 |
|
・・・・・・・・・・・。フハハハ、思った通りの男だった。惨めな奴め。 |
|
フハハハハハハハハハ!!!! |
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―――――――――――――――――――――――――――――― |
|
―――――そのころ、街中ではパレードが始まり、たくさんの行列と光が夜の街を埋め尽くしていた。 |
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―――――――――――――――――――――――――――――― |
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えっほえっほえっほえっほえっほえっほえっほえっほ・・ |
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ギャハハハハハハハハ・・・! |
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いいねいいねっ!みんなノリノリだねっっ!こんな夜は、踊って暴れて騒ぐのが一番っっ! |
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死者数化物数増殖中 |
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ねれねれ~、あっそぼ~よ! |
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アソバナイッテバ! |
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あわー、勝手に体が動いちゃうからそんなこと言っても無駄みたいだよノルディさん。 |
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アンタハイイワネ、脳天気ソウデ。 |
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あら~?まぁ、こういうのもアリじゃない? |
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・・てうかぼくたち・・、ずっとこのままですか・・??? |
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きっと夜が明けたら・・ |
|
ナイナイ。 |
|
ないね~~~。 |
|
夜が明ける日なんてこないさーっ!ケラケラケラ!これからはずっとオレたちのじっかん~~♪ |
|
カーーーッ!夜明けなんて来てたまるか~~~ッグルァアアッ!(吠える声) |
|
ソンナトキハ、オトズレマセン。 |
|
だっておでたち・・・ |
|
ヨアケが来るのを阻止するために。。 |
|
キタんだモンねーーーー!!!! |
|
イッパイイッパイナカマ呼んで来タヨ! |
|
コレでもうアンシンアンシン♪ |
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そっ・・そんなの困ります・・!
ぼくずっとピエロのままこんなへんな動きをして踊ってなきゃいけないなんて~~っ! |
|
アンタケッコー似合ッテルワヨ。 |
|
ノルディも似合ってるわ! |
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・・ナンデスッテ!?ソレイヤミ?コンナノ似合ッチャタマラナイワヨ! |
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ズットワレワレとオナジ、トモニイワイ、オドリ、コウシンシマショウ。 |
|
みんなで騒ぎ尽くすぜ!この存在が消えるまで! |
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―――――――――――――――――――――――――――――― |
|
―――――――――――そしてとてもとても長い時間彼らは踊り続けた。――――――――― |
|
異様な姿をした存在たちと遊び、おどけて、騒ぎ、盃を交わした。次第に恐怖心は薄れ、そして・・ |
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―――――――――――――――――――――――――――――― |
|
・・・アァ~~、なんだか、もうどうでもよくなってきました。
もう今が楽しければ他のことなんてどうだって良いですよね! |
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ソウダワ、モウ好キナダケアバレテレバイイノヨ! |
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美味しい食べ物もいっぱい、たくさん食べて、たくさん飲むわよ~~! |
|
(まずいな・・なんかこの場の雰囲気に呑まれちゃって・・、他のこととか、全部吹っ飛びそう・・) |
|
(ぼくが天使だったこととか、任務とか、戻らなきゃとか・・だんだんどうでも良くなってきて・・) |
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もう、これが一番良い姿なのかもね。 |
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ヒャーーーフ!騒ぎましょうぞ! |
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オレたちの声で夜を満たすぜ~! |
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ゲラゲラゲラゲラ! |
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―――――――――――――――――――――――――――――― |
|
―――――――――そして夜は永遠の時を刻む――――――――――― |
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―――――――――――――――――――――――――――――― |
|
・
・
・
・ |
|
・・・・・・・・・・・・・・・・・。 |
|
ああ、私の登場も久しぶり。覚えてるかな? |
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って一人で言っていてもしょうがない。すっかりこんな世界になってしまって。 |
|
・・・それにしても、すごいねぇ、魔界とはまた違って、すごく賑やかだねぇ。 |
|
・・・うーーん、笑い声と、存在の数が半端ないね。誰がこんなに大きな冥界の扉を開けたのかな。 |
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・・・・・・・・・・・・。 |
|
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 |
|
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 |
|
・・・・・ねぇ、ずっと一人で私に喋らす気かな?私がますます変な天使に思われはしないかい? |
|
・・・・いえ、面白いので、そのまま放っておこうかと。 |
|
・・そうかい、じゃあずっと一人で喋ってようかな。 |
|
どうぞどうぞ、この話が終わるまでずっと黙ってますので☆ |
|
・・それは止めたほうがいいと思うな。君は一応極レンジャーの隊員でしょう? |
|
そうなんでしょうかね・・?そもそも一体いつの間に極レンジャーになったのか記憶がはっきりせず・・。 |
|
・・・それは危ないね、いろんな意味で。 |
|
・・・それはそうと、助けていただいてありがとうございました。 |
|
うん、キミ一人だけ、変なカッコして室内に倒れていたから。
・・あまりに面白いカッコだから、そのまま眺めていようかとも思ったけど。 |
|
というか、貴方に発見されてから11分34秒ぐらいは、
放置されたまま笑われて眺められていた気がしますが、まあいいです。 |
|
・・君の勘はとてつもなく鋭いんだね。あの時気を失ってたと思ったんだけど違ったのかな。 |
|
いえいえ、本当に倒れていましたよ。ということで助かりました、本当に。 |
|
・・助けないほうが良いかとも思ったけど。 |
|
おやそんなつれないことを仰らず。 |
|
このまま君のあの実に面白い格好が多くの存在の目に触れたほうが後々・・ふふ |
|
お笑い担当にはなりたくないですが・・、まあでも天使と人間は本質的に違うのでしょう。
私だけがあの独特の空気に脅かされて倒れ、他の天使の皆さんは無事でいらっしゃったみたいですからねぇ。 |
|
そして誰も気づいてくれなかった・・と。 |
|
本当にひどい話です。すぐ後ろで倒れていたのですから気づいてもよさそうなものを、ねぇ? |
|
お陰で私が登場出来たし、君の面白いカッコも見られたからとても良かったよ? |
|
それはそれは・・。 |
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―――――――――――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――そして夜はまだまだ続く・・―――――――――――――― |
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
|
なんか・・キタよ・・ |
|
侵入者感知 |
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・・ナント・・ |
|
異物は俺たちが排除してヤルァーッッ!! |
|
おっとと、面白そうなことは分けてくれよっ!オレも行くぜ~~! |
|
う~~~~んヤ~~なきぶん。 |
|
けてけてけてけて。(笑) |
|
あの方が、まさかねぇ。そんなはず・・。 |
|
ころしてくる。ころす? |
|
やっちぃまえ~~~。 |
|
まえ~~~~~~。 |
|
いえ~~~~~~~。 |
|
賑やかなパレードが笑い声とともに最高潮に達する。死者は蘇り、命をもらって踊り狂う。
街の各地でイタズラが起きて、街は荒らされ放題。甘いモノは根こそぎ無くなっていく。
地面で黒いものが這いまわり、空中ではたくさんの影が空を覆う。満月はその隙間からニッカリ不気味に嗤い続ける。 |
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―――――――――――――――――――――――――――――― |
|
・・今、何時ぐらいになるのでしょうか、時計の時間がいまいち信用出来ませんねぇ。
丑三つ時を過ぎた辺りからまた時間が戻っているような・・。 |
|
その時計は間違っているね・・。亡者たちの願いによって動いている。本当の時間は・・いずれわかるかな。 |
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―――――――――――――――――――――――――――――― |
|
ほらそこのガイコツさんたち飴をどうぞ~ |
|
いっぱいあるわよ~~~ん、ふふふふふっ! |
|
オドレオドレ!アタシノテアシトナッテオドレ! |
|
・・くーーー、くーーーー。(眠)zzz... |
|
ホラソコノカカシー!ネテンジャナイワヨーッッ!! |
|
あ・・、うん、でもぼくここのお墓で影たちと寝てるのが一番なんだよ。 |
|
亡者に眠りなんてもう許されませんっ、今宵より死者は活動する時なんですからねっ! |
|
そうだそうだぞ。 |
|
あそべあそべ~~~~ |
|
べ~~~~~~。 |
|
・・スッカリカレラモワレラノナカマ・・。 |
|
ひひひひひ、いひひひ、楽しいねっ、オレガノ |
|
フハハハハハ、実に良い夜ヨ! |
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―――――――――――――――――――――――――――――― |
|
―――――――――――――――――――――――――――――― |
|
ふぅ、それにしても、ここからはまともな風が吹いてきていますね。 |
|
耳鳴りは止んだかい? |
|
ええ、すっかり、ここに来れば静寂を取り戻せます。 |
|
大変なのだね人間というのは。 |
|
かもしれません。貴方が強力な守護魔法をかけてくださったのにこのざまですからねぇ。 |
|
長い距離を移動してきたけど、それに合わせていくつかの存在がここに来ているね。すぐ間近まで。 |
|
・・ほぅ? |
|
みんな目をギラギラ光らせている、私達を消す気かな?どちらにせよ友好的には見えないけど。 |
|
私達、無事生き残れますかねぇ。 |
|
ちょっと予定より、追いつかれるのが早すぎたかもしれないね。時は未だ満ちず。 |
|
・・・・それは残念。 |
|
見つけたァア・・・!!!!イタぜゴミ虫どもォーー!!!! |
|
なんだなんだい、あれってかい?ちっさいねぇ。オレたちだけでやっちゃうの? |
|
油断大敵。右側天使。不気味。 |
|
やぁ、こんにちは。魔女さんに不気味呼ばわりされるとは思ってなかったな。 |
|
ああ、本当に、いたんですね、天使が。どうもどうも。 |
|
行けェ~~~テメェら、一斉にやれば八つ裂きに出来るっっ!!! |
|
いきなり全勢力で一斉攻撃とは、実に賢いやり方で。 |
|
一瞬の隙も時間の猶予も与えてはくれないんだね。 |
|
ギャーーーーーーーッッッ!!! |
|
ガギュ~~~~~~ッッッ!!!!! |
|
大勢の化物が一斉にルーミネイトとホワイトに飛びかかる。辺りが黒一色に包まれて、彼らの存在が見えなくなった。 |
|
・・・・っ。 |
|
・・・・・・・・・・っっ。 |
|
もうダメかと思いましたが、二度もすみません。 |
|
・・・うん。でも、そんなに持ちそうにないな。 |
|
黒一色の化物たちの塊の中で、ルーミネイトは辛うじて天使の力で彼らの猛攻を防ぐ・・が、徐々に化物たちの攻撃が強くなっていき・・ |
|
ぎゃーーーーーーーっっ!!! |
|
ガーーーーーーーーーッッ!!!! |
|
・・・ちょっとこれは・・ダメじゃないかな。数が多すぎるねぇ。 |
|
なんとか耐え切れませんか? |
|
・・・・・君にかけ続けてる強力な守護魔法を外せばなんとかなるかも。 |
|
・・えっ。 |
|
・・・外してみる?君はその瞬間助からないかも。 |
|
ほ、ほかに選択肢はないものですかね? |
|
う~ん、どうかな?私も今猛攻防いでる最中だし、しかもお喋りもしているし、君に守護魔法もかけ続けてるから、
あまりいい考えは浮かばないな。 |
|
・・・なんだか、すみません。でも、私も助けてくださるとうれしいのですが。 |
|
・・・助かりたいの? |
|
・・・いえもちろん、助かりたくないように見えました? |
|
大丈夫だよ死んだって彼らの仲間になるだけだし。 |
|
いえいえ、さすがにそれは・・、なんならルーミネイト様が彼らのお仲間になってみては? |
|
え、君を裏切って彼ら側についていいって? |
|
・・ほんの冗談ですから、実行しないでくださいね、絶対に。 |
|
・・・君の冗談はわかりにくいな・・っと・・、もう持たない・・。 |
|
・・・っ・・ |
|
君の守護魔法、外すよ、後ろに隠れてて。呑み込まれちゃったらすまない。 |
|
はぁ・・結局そうなるんですね・・。頑張って私に攻撃が当たらないよう隠れてみますよ。 |
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(・・バシッッ!!!) |
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あぎゃっっっっっっっっっっ!!! |
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・・・一瞬ルーミネイトの力が強まり化物を退けた。・・・が。 |
|
・・・・ホワイト・・・、生きてる?それとも消えちゃった? |
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・・・・・・。 |
|
ホワイト・・・? |
|
・・・・・・・・・・っ。 |
|
・・・・・・ええ、なんとか。 |
|
・・ああ、本当に生きてたんだ。 |
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なんですその言い方、死んでたほうが良かったですか? |
|
いいや、生きていて何より、でもその、キミがそこに隠れてると攻撃が思い切り私にばかり当たるんだけどね。 |
|
いえ、むしろそうなるように隠れているんですが。私に当たると死ぬじゃないですか。 |
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・・あぁ、そうだったっけ。 |
|
そうだったじゃありませんよ、くれぐれも勘違いで殺さないでくださいよ。 |
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うーん、まあ善処してみるよ。 |
|
・・・実に不安です。 |
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これじゃ埒が明かねぇ!ほかの仲間も呼んでこい!! |
|
あぎゃーーーーっっ!(らじゃーーっ) |
|
ケラケラケラ!思ったより強いじゃん! |
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見ろよ、アイツの変な魔法でオレのツヤツヤヘア~が丸焦げだっ・・たく! |
|
苦戦必死。大変。 |
|
これだけいれば排除出来ると思いましたがネェ、アタシもコゲコゲです、ハハハ。 |
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―――――――――――――――――――――――――――――― |
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・・・・それから数時間も、攻防が続く・・・・。 |
|
そして満月は、傾きはじめた。 |
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―――――――――――――――――――――――――――――― |
|
・・・やばいゼっ!奴らのせいで、時間が進み始めてやがるっ!! |
|
アァ~~~、オレ、戦うの飽きてきちゃった。 |
|
ナニィ!!?飽きてる場合かっ!時間が進めば朝が来ちまうゼ!!! |
|
疲労多大。困難継続。 |
|
やはり天使というのは伊達じゃないのですねぇ~~~。イヤァコマッタコマッタ。 |
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―――――――――――――――――――――――――――――― |
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・・やっぱあれかな。 |
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・・・なんです? |
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私って、一応大天使なんだ。 |
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こんなに苦戦しておいて自慢ですか? |
|
だから、これ以外にもたくさん魔法をかけているところがあってね・・ |
|
はぁ、 |
|
天界の守護にしてもそうだけど、普段から与え続けてる力の消耗が、ここにきて大分足を引っ張っているみたいだ。 |
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つまり、勝てないことへの言い訳ですか? |
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どうして君は、そんなイジワルを言うのかな。 |
|
この体勢でいるのも流石に疲れてきたので、ストレス発散でもしようかと。 |
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なにもストレスを私で発散させることは無いんじゃないのかい?
目の前にストレスを発散できそうな存在がたくさんいるだろう。 |
|
死ぬじゃないですか。私が。ストレスを発散する前に。 |
|
ははは、そうだったねぇ。 |
|
わざとですか。 |
|
さぁてねぇ、でも、そろそろ・・ |
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・・・なんです? |
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この珍妙な会話も終わりかな。 |
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・・・オラオラァアア~~~~!!!大量の仲間を呼んできたぜ!!これで負けるわきゃぁねえよなァガルルァァア!!! |
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やっちゃえ、やっちゃえ。 |
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行くゾイクゾ |
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ぎゃーーーーーーーーーーー!!!!! |
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グォオオオオーーーーーーーーーーーッッ!!!! |
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テオクレニナルマエニ、オワラセマショウ。 |
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吾輩まで呼ばれるとはな。なんと力無き亡者どもよ。 |
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一網打尽! |
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う~~~んっ!形勢逆転でやる気出てきたってカンジ?うひゃい! |
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ヒャーーーッハッハッハァ!!!!行くぜぇ野郎どもォ!!!! |
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ぎゅるるるるるるう!!! |
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グエーーーーーーーーーーッッッッ!!!!! |
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・・すまない、ホワイトとかいう人間。もうそろそろ防御壁が破れそうだ。 |
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・・・そうですか・・。 |
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――――――――――ガシャンッ!儚い音を立てて最後の結界が崩れ去る。―――――――――― |
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――――――――――亡者どもはものすごい勢いでルーミネイトたちに襲いかかり・・・―――――――――― |
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よくも手こずらせてくれやがって!!これで終わりだァッッ!! |
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ギャーーーーーーーーーーーーーーッッ!!! |
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ギュギュルルルウウ!!!!! |
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・・ゥッッ・・・・・!!!!!。 |
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・・・・・ルーミネイト・・・・ッッ!!!! |
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グギャァァアアアアアアアアアーーーーーーッッ!!! |
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ギュオオオオオオオッッ!!!!! |
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ハイエナどもが弱者に襲いかかる様を見ているようですナァ。 |
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食い千切られて終わりってかい? |
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無様だねぇ~~~~!!!ギャハハハハハッッ! |
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空に、大地に化物たちの笑い声がこだまする。勝利に歓喜する高笑いが地上に溢れかえっていく。 |
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そんな勝利と歓喜に満ち溢れる中、聞き覚えのある音が聞こえてきた。 |
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・・・ゴーーーーーーン、・・・ゴーーーーーーーーーン |
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・・・・っ!? |
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ゴーーーーーーーーーン・・・、ゴーーーーーーーーーン・・・。 |
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なんだこの音!!? |
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な・・・っ、なんでこの音がっ!!!? |
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・・・ダレカガワレラノ術ヲ・・・トイテシマッタトイウコトデスカ・・。 |
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ぼっきゅんたちどうなるのぉ~~っ!? |
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ありゃっまぁ~~、こりゃああれです、始まりと終わりを告げる鐘の音ってやつでしょ~~なぁ。 |
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あたしら消えるんだね・・ |
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・・・最後に最後に・・ヤブレタ~~~~~ッッッ・・!!!!! |
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俺らの強力な闇夜の封印を解くなんぞどこのどいつだァっ!!? |
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ア、人間、みっけ~~! |
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私達のこと、呼びました?? |
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二階でぐっすり寝てたはずなぬに、なんでに~~! |
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無事成功したみたいだね。 |
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俺ら超人になったキブン!!!これがホントの極レンジャーの力ってか!!? |
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じゃなくってぇ~、ルーミネイト様に力を分けてもらってお仕事頼まれたんでしょ。 |
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バラすなイエロー!!これは俺ら極レンジャーの初めてのお手柄なんだからなっっ! |
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そういうことで、時は進み始めた。 |
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そういうこった、んでもって今・・・夜が明けるぜ! |
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ゴーーーーーーーーーン、ゴーーーーーーーーーーーン |
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イヤダァアアアアアア・・!!!! |
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ソンナっっっ・・・・・・!!!!!! |
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クッソ、ここまできてこのザマかァ!!?テメぇらどうした!?攻撃しやがれっ!! |
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グアアアアアアアオオオオオオ・・・ッ!!!! |
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うぃ~~~~ん、うごけなくなる~~~、いたい~~~くるしい~~~~もっかい戻る、もとの世界。 |
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あぁ~~~あ、もう宴も終わりってかい・・?残念だねぇこんなに早く終わっちまうんならもっと暴れとけば良かったな。
まぁでも、最高に楽しい夜だったぜぇまったな諸君~~~! |
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残念至極。我々来訪次回。 |
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本トォお~~~にザンネンでっす、ええ、やはりあの方がお力をお貸しになられたということですかねぇ。はっははー。
ピエロはピエロらしく、道化としてトボけた格好で、亡者たちを楽しませることにしましょうか。 |
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フフ・・命拾いしたな。うぬどもの無様な生き様を引き続き冥界で見ているとシヨウ。 |
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サラバデス、生者ノミナサン。マタキット、出迎エニマイリマス。 |
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ばいび~~~~~~っ |
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満月はもとの優しい満月へと戻り、大地には静寂が戻っていく。
空には冥界の扉がぽっくり大きく開いており、そこから大量に亡者たちが出入りしていたのだ。
しかし夜の間は闇がその扉を覆い隠し、大量の亡者たちが扉を守っていた。
その大きな扉の存在は夜明けになるまで誰も気づかないまま・・ |
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あいつら、泣きながら帰っていったぞ・・ていうか苦しんでる奴もいた・・。 |
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絶望の色が見える奴もいたな・・。 |
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よほどここで騒ぎまくるのが楽しかったんですねぇ~・・ |
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冥界ってそんなに楽しくないところなの? |
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さぁてな?だがキッツイボスなんかがいて、手下を縛り上げてんのかも知れねえなぁ。 |
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あれ・・天使たちじゃないのけ? |
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あっ・・ホントです・・さっきまで亡者たちと一緒に暴れてたのに・・ |
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いつの間にか戻ってたね!良かったぁ~~! |
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ゲボッ・・・・・・・。ウッ・・・・、・・やあ・・。
・・君たち・・無事で何よりだね・・・・。 |
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だっ・・大丈夫かっっ・・・!?ボロボロじゃないかっ・・・! |
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そ・・・、それにくらべて・・・ |
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お前・・・、ぴんぴんしてんな・・ホワイト。 |
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え?なんです?私だって死にそうでしたよ、ええ、そりゃあもう。 |
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じゃあなんでんな元気そうなんだよっ! |
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それはルーミネイト様が、身を呈して守ってくださったおかげで・・ |
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君の隠れ方のあまりの上手さには驚嘆以外の言葉が見つからないよ。 |
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どうもお褒め言葉光栄です。しかし解せません。どうして人間のあなた達が単独で行動出来たんです? |
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俺ら特別任務をもらってたんだぜ! |
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2階で寝てたはずが、急に息苦しくなってもがいてたら、ルーミネイト様に助けられてね・・! |
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俺たちに護りの魔法をかけて、力も与えてあげるからあることをして欲しいって頼まれて・・ |
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冥界の力が及ぶ限界のところまで行って、亡者どもがかけた術を解いて欲しいってことだったにあ! |
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そゆことそゆことっ! |
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流石に君たち7人分に力を与え続けるのは骨が折れたよ。
お陰でホワイトの守護魔法も解かなくちゃいけないはめになったし、それに亡者たちとの戦いも苦戦したしね。 |
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なるほど、ルーミネイト様、貴方ってばそれをワザと私に黙っていたわけですか。 |
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いや、そんなことはないけど、でも言うの面倒臭かったし・・ |
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面倒臭かったって・・私にそういう任務はいただけなかったみたいですがよほど私が信用出来ませんでしたか? |
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ううん、君ってば面白そうだから、私の茶飲み友達に任命しようと思って。 |
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茶飲み・・・と言われましても、私はこう見えて若いんですよ?貴方よりは。 |
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そうだろうねぇ、でもそうじゃなくて、 |
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で・・、私だけ貴方に同行した本当の理由は? |
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うーん、本当にこだわるね、そういうこと。どうだっていいじゃないか。私は君が気に入ったんだよ。 |
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教えてくれない気ですね、まあいいです、またそのうち問い詰めてみましょう。 |
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・・・なんか怖いね、それ。 |
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おっし、じゃ、この寝っ転がって変な寝言言ってる天使どもを家に運ぼうぜ!! |
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この天使達あっきより絶対重いよ、運べないよっ・・! |
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俺らが今超人になってんの忘れたか!?!化物だって寄せ付けなかったんだぜ、こんのくらい・・・・うあっ・・!!? |
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あ、ごめん、君たちにかけた力はもう無くなっちゃってるから、あれ体力消耗するんだ。 |
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それ・・早く言って欲しかった・・! |
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うわ~、すみれっちったらレッドに落とされて可哀想。 |
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Zzzzz・・・・んぐあぁっ・・・にょにょ~~~~~~・・・ん・・・んん・・・Zzzzz... |
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んでも寝言言ったまま起きねえな。 |
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よっしゃ、とりあえず運べそうなヤツから手分けして運ぼうぜ~! |
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らじゃーーっ!こんな時役に立ちそうなのがブラックだよねっ! |
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いや、俺、見た目ほど力ねえからな。むしろホワイトの方が・・ |
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・・ええ?なんですって? |
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いやぁ、なんでも、・・俺運ぶわ。 |
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そういえばハロウィンパーティー出来ませんでしたね~ |
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昼間にしようぜ、みんなで仮想して! |
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わーーーい!あっきバナナケーキ食べたい。 |
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私はマロンケーキ・・っ! |
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お前ら仮装より食い物かよ~~っ・・! |
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――――――――――こうして、ハロウィンの夜は幕を閉じたのでした・・―――――――――― |
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ふははは、まあ、中々上手く行ったのじゃあないかね? |
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ルーミネイトをあの厳重なる結界の中に侵入させたのはお見事でした。 |
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ハロウィンを楽しむのもよいが程々にな。悪しきものを必要以上に惹きつけると後戻りは出来ぬ。
菓子でも食って興を楽しむのが良かろうぞ! |
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Trick or Treat”!・・ですなァ。 |
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――――――――――謎の人物が密やかに笑みを浮かべるその一方で、
人間界ではハロウィンパーティーが楽しく執り行われていた―――――――――― |
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ぼくってばホントにホントにピエロさんになって踊り狂ってたんですかーーっっ!? |
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あたしが変な言葉遣いしてたってそんなの信じられるわけないでしょ! |
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う~ん、なんだか楽しかったような気はするのよね~ |
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ヴァイオレット、頬にフェイスペインティングが残ってるよ。 |
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え?・・あ、ホントだ~、ぼくホントにピエロだったのかなぁ、そういえば体のあちこちが筋肉痛。 |
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・・だろうな、お前めちゃくちゃ変なポーズして踊ってたからよ。 |
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魔女さんになってお空飛んでるローザちゃんは素敵でしたよ! |
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あら~~、ありがと~~~~♥♥ |
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でもそのローザの後ろに・・・得体の知れない化物が沢山いて不気味だった・・。 |
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確かに~~~、あれは怖かったね~~~、
最初話しかけようと思ったけど、怖そうなのいっぱい連れてるから話しかけらんなかった。 |
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へぇ~?そうなのね~。 |
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イコンさんなんて、お墓で寝てたし・・ |
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えっっ!?ぼくっっ!?お墓っっ!!? |
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ぐーーーすか寝てたよね、時々周りの化物さんたちに叩き起こされてたけど。 |
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まさに酔いつぶれた奴が、周りの飲んだくれて酔っ払ってる人間に絡まれるノリだったぜ。 |
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ここで寝ていたい~~っとか言ってましたね~~、イコンさんお墓好きなんですか~~?? |
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うん?ううん、す、好きじゃないと、思うけど・・。なんでお墓だったんだろう・・。 |
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・・・そういえば、体のあちこちがむしゃくちゃする。かゆい。 |
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そういえば寝ながらでもポリポリ体のあちこち掻いてたっぽいよね。 |
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(チーーーン)
・・あっ、ケーキが焼けたみたいよ、みんなこっちの大きなテーブルに座って。さあさ、今から分けるわよ。 |
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わ~~~い!ケーキだ~~~!! |
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ローザ先輩のケーキ!!! |
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体のあちこちが筋肉痛っていうか関節痛っていうか、もう変なキブンよね~~っ |
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だよねぇ、ぼく、お風呂入らないとなぁ。 |
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・・はむっ。はむっ、おいひい~~~~~~(*´▽`*) |
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ふふっ、ヴァイオレットってば泥だらけのままケーキ食べて、元気だね。 |
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ほんと和やかよね、・・あら?いつもってこんなに和やかだったかしら? |
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・・・・え? |
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・・・・・何か・・・・忘れているような・・? |
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忘れ物・・?そういえばぼくも・・・・なにか・・・。 |
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ここで天界ニュースです。昨夜未明、ルーミネイト様管轄の部下の一人ダンテという男が行方不明になり、
翌日夕方になって地面に寝転がり意味不明な寝言を呟きながらYの時になって寝ていたところを救出された模様。
しかし救出後意識がはっきりした後もこの男は
『白い饅頭に押しつぶされたと思ったら自分がマシュマロになっていた。自分はマシュマロ星人だ。』
などと意味不明なことを述べており、引き続き調査が行われる模様です。
ーー次のニュースです。 |
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―――――――――――――――E/N/D――――――――――――――― |
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――――――――――――――――今宵、楽しいハロウィンをあなたへ☆―――――――――――――― |