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ほらほらーみてくださいダンテー。
天津飯つくりましたよ~ |
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なっ・・・それでこんなに台所がとっ散らかってるのか! |
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えー6つだけです。
卵焼いたフライパンとータレを作った小鍋とー、
卵かきまぜた器と、野菜あらったボウルと、ごはんとお茶!です。 |
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それだけで占領率がすごいのね~ |
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どうですか~食べてみてください。
ぼくが料理つくるなんて滅多にないですよ! |
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自分でいうことか。 |
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ちなみに味はてきとーで、味見とか計量とかしてません。
でもとってもおいしいですよ! |
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味見してないのに何故美味しいと断言できる!?
・・・・やっぱいらん。 |
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え、な、なんで・・!? |
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ここにある市販の餃子で十分だ。 |
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ええー!こっちは手づくりですよ?そっちは市販ですよ? |
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下手な料理より市販品の方がおいしいってね・・・もぐもぐ。 |
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あーノルディさんまで・・! |
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あら?この天津飯案外おいしいわ♥ |
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でしょ~お!・・・・ん?案外? |
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あ、そうなの?じゃもらうわ。 |
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そうか、なにも体調に変化はないんだなローザ? |
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う~ん、すごく健康よ☆たぶん☆ |
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ぼくの料理、どんだけ信用ないんですか! |
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ってぇーーことでー、12月だから来たヨッ☆☆ |
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そうなの?☆ |
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・・ローザせんぱい"☆"で対抗してません? |
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12月だからとはなんだ・・・。 |
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12月ってぇ~気分ウキウキっていうか~
そんなカンジだよねっ?ヴァイちゃん?? |
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・・・いやぁ~ぼくはむしろ、ねたいです。 |
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クリスマスだしぃ~お正月だしぃ~イベントてんこモリモリッ!!☆☆
みたいな☆☆? |
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お前のテンションに付き合う気は無いが、元気が余ってるなら
作業を手伝ってくれ。年末までに終わらせなきゃいけないんでな。 |
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ええ~~~、メンドイのはヤダナ~~ヴァイちんあそぼっ? |
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え・・・いやぁ、ぼくねむいし~~~ |
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いやむしろ半天使、お前がこの書類を
全部なんとかしなけりゃいけないんだぞ・・!
本人が寝ててどうするっ! |
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書類書かなくったってべつに生きていけます~ということでオヤスミ~~ |
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テッペはクリパ(クリスマスパーティー)やらないと生きてけない~~~ |
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・・・子供が2人に増えた・・・。 |
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・・・お疲れ様です。根の詰めすぎは体に毒ですよ・・はい。 |
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わぁ~美味しそうなローズヒップティー♥ |
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俺のはルイボスティーか。 |
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テッペのは!? |
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レモングラスティーです・・。 |
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レモン?酸っぱい!?甘いのがいいなー |
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ていうかここまですごい草の臭いがしてくるんですが・・起きちゃいましたよ |
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もう一度言っておくが、お前に寝る権利などないんだからな。 |
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ね、寝る権利が無いって・・・ぼくって人以下!!? |
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いいえ、休息は良いパフォーマンスを発揮するのに必要不可欠です。 |
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・・・それは四六時中働いてる奴に言うことであって、
四六時中寝てる半天使には関係ないからな。 |
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・・・ふぁあ~~~・・・。 |
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・・・・・。・・全く聞いてないな! |
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ヴァイオレットさんを咎めるのはやめてあげて下さい。 |
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いや・・しかしだな。そもそもこれはこいつの仕事で俺が代わりにやらされて・・ |
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もうみんなでサボればこわくないよ~~~ |
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いや・・確かにルーミネイト様はいつも温厚で
書類が遅れても優しく配慮してくださるだろうし怖くは・・・ハッ
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いや、怖いとか怖くないとかそういう問題じゃないっ! |
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そうですっ・・!ダンテが横でうるさくて寝られないってのが問題なんです・・! |
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・・・なに?! |
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そうだよダンテっちはぶりぶりしすぎー |
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そうよねぇ~いっつもしかめっ面してぶつぶつ言ってる
天使がいたらやよね~~ |
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やだね~~~ |
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・・・・・・おれが悪者か・・・?! |
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そうよ~~せっかく2016年もあとわずかなんだから、
年末くらい楽しくしましょ☆ |
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ですよね~~、ぼく、眠たくなくなってきました・・! |
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おい・・・! |
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ぼくみんなに年賀状かこ~~~っと☆ |
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書類は眠くて書けないのに年賀状は余裕で書けるのか・・!? |
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人生楽しいか楽しくないかですよ~~
楽しいとぶわ~ってエネルギーが出て来るじゃないですか~~!♪♪ |
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ヴァイオっちそれわかるゥ!!☆☆楽しいこと以外したくないよネッ☆☆ |
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・・・・・はぁ。いいな、お前らは。気楽で。 |
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あらぁ~~ダンテもそうなればいいじゃない~、いつも窶れた(やつれた)カオしてないで☆ |
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お前な・・・。お前は俺と同じ中級天使だろうが、仕事が山積みだったりしないのか? |
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・・・え?わたし?私はムリは一切しないもの☆ |
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じゃあお前はどうなんだ・・? |
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・・?私、ですか。私は面倒事には関わりません。
押し付けられたらお断りして、逃げます。もともと一匹狼が性に合っていますし。 |
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あなたとは生きる場所が違うので、参考にはならないかと。 |
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・・・のようだな。ノルディ、お前はどうだ? |
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あーーー?ダンテがアタシの意見聞くなんて珍しい。
どう答えてアゲようかしら♪♥ |
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いや・・ふつうに答えてくれればいいんだが・・。 |
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あたし仕事でもなんでも、ソッコーで済ますから!どっかのウスノロみたいに時間かけない主義なの。 |
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・・・遠回しに俺のことをウスノロ呼ばわりしてないか? |
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やだ、気のせいじゃない? |
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しかし、大量に仕事を押し付けられたらどうする・・。 |
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あんた出来ます、みたいな良いカッコしいでしょ?
あたし普段から大量に仕事こなしてるけど、それ以上押し付けられたらキレるし。 |
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ノルディしょっちゅう上司さまとケンカしてるよ~~天使城ばくはつ~~☆☆ |
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言わなくていいの。そういうのは。 |
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・・・それはそれで問題だな・・。いや大問題だ。 |
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ゼロはどうなの~~? |
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・・ん?ぼく?ぼくなら・・、ほどよくこなして、ほどよく、手を抜く・・かな。
何かを押し付けられそうになったときは、適当にはぐらかすようにしてるな。 |
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う~ん、じゃあ、試しにダンテ、私がルーミネイト様を演じるから、
適当にはぐらかすようやってみて~ |
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・・・は・・?いきなり何だ・・・ |
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やあ、ダンテ、今日も元気そうで何よりだ。 |
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・・・!!!!?? |
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ちょっと追加で頼まれて欲しいのだが、いいかい? |
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あ・・・え・・・ええと・・・・・。 |
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ダンテ・・・、キミだけが頼りだ。 |
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!!!!!!ええやりますとも!!!昼夜問わず喜んでッッ!!!!! |
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・・・・・・・・・・・・。 |
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・・・・・・・・・。 |
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付ける薬もないわね。 |
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ダメだこりゃ~~~。 |
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おい・・また俺のことを謗っただろう・・。
ことわざ『馬鹿に付ける薬はない』の馬鹿の部分をわざと省略したな? |
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だァから気のせいだって~~~ |
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・・・し、しかしなぜそんなルーミネイト様にそっくりな像を・・!!
危うく呑まれそうになったぞ。このルーミネイト様の崇高なる雰囲気に! |
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ひそかに讃えてんじゃないわよ。その像はア・タ・シ!・・とこの子が作ったの。 |
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正確にはほとんどりんごちゃんがやってくれたよ~ |
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アタシもちょっと手伝ったでしょ。 |
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だいぶ聞こえ方が違いますね。 |
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ちょおーっとだけ話を大きくしただけじゃない。(自分のとこだけ) |
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はぁ・・・何でもいいが、俺はルーミネイト様がお喜びになられる顔を見るだけで幸せだ。
よって多少の作業量の多さは我慢する。 |
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・・いや、むしろ、俺がこの多量の仕事を処理することで、ルーミネイト様のお手間が少しでも減るならば・・・!! |
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・・・・・ふふ、ありがとう・・・。 |
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・・・・・・。 |
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おい、いい加減この像を片付けたらどうだ? |
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いえ・・・・これは・・・・ |
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・・ホンモノ来たし! |
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・・・・・像?とは何の話だい?私は帰ったほうがいいのかな? |
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え!?あ!!!ち、違います!!ご、誤解で・・っげほっがほっ・・・!!!! |
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あ・・・ダンテが慌てすぎて咳込んでる。 |
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あはは、ケッサクね~ |
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あんな慌てたダンテ、ルーミネイト様の前でしか見られません。 |
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ルーミネイトもぱーてぃーやりたいんだっ☆☆ |
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う~~~ん、クリスマスだものね~~ |
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・・・ん!?こらテッペっっ!!!様をつけろ様をっっ!!!! |
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ふふ・・べつに敬称なんて要らないよ。
今の天界は便宜上階級社会のように見えるけれど、本来生きとし生けるものはみな対等。 |
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それでも、私を敬ってくれるダンテの気持ちはとても大切にしているよ。 |
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え・・?あ、は、はい!!俺はルーミネイト様を敬愛しております! |
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ただ・・・。 |
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・・・ただ・・? |
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私のせいで、重い負担をかけてしまっているようですまない。
これからはもう少し、バランスを見てお願いすることにしよう。 |
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そ・・・そんな・・・勿体無いお言葉ですが・・・ |
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ルーミネイトが悪いんじゃなくてー
ダンテが目を輝かせて『出来ます!!』とか言ってるからダメなんでしょ? |
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出来ます!!!俺でルーミネイト様のお役に立てるのなら、
深夜問わず地の果てまでも行ってまいります!! |
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・・・・ダメだわ。 |
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・・・・そうかい?くれぐれも無理は禁物だよ。・・・・さて。 |
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ルーミネイトはそっとダンテの額に手をかざした。 |
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・・・・・!!? |
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・・・よし、これで、少しは元気になっただろうか? |
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・・・・あ、はい・・、視界も感覚も、とても明晰になりました・・! |
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ダンテちん、治癒魔法かけてほしくてがんばってたのかなー? |
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あざといわね。 |
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なんだ、心配してソンしちゃった。 |
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ん?おい?なんかとんでもない誤解が生まれてないか??! |
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さて、聖なる12月という月を、最後まで謳歌しよう。 |
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いつ、如何なる時も、最も悦びが多く、今しか出来ないことをやるといい。 |
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ということで、私はここのご馳走を少し分けて頂こうかな。 |
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え?あ!それは・・・人間界の食べ物でケーキという・・・ |
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ルーミちん目ざとい!それテッペがつくったの~~ |
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何!?ルーミネイト様!それは召されないほうが・・!俺がお作りしますゆえ・・!! |
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なんでーーテッペの手料理おいしいから~ |
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お前の料理よりはまだローザの作ったものの方がマシだ。 |
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・・・・ぺろっ・・。 |
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・・・ああ!? |
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わーーい、テッペのケーキ、おいしいでしょ? |
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ルーミネイト様が、料理から力を吸収なさるなんて珍しいわね~ |
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しかも人間っぽく食べたわよ、あいつ。上級天使が人間っぽく振る舞うなんてほんと見物ね。 |
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えーー。ぼくたちだって、しょっちゅう饅頭とかケーキとか食べてますけどーー?? |
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アタシらは半肉体まとってこっちにやってくるから。それに人間界に馴染んで久しいでしょ? |
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ルーミネイト様はちがうんですか? |
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人間界と周波数違いすぎるし、ケーキとか毒にしかなんないんじゃない?綺麗すぎて。 |
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なっ・・!?知っていて止めなかったのか!! |
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べつに良いじゃん。本人食べたいって言ってるんだし。
それに天使ならみんな知ってることでしょ。 |
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テッペのケーキが綺麗すぎるのがいけないんだ☆ |
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え?逆だから。テッペの波数があいつより重いの。低いの。だいぶね。 |
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へぇ~~??テッペは重いぞー!ずしーーーん!!☆☆ |
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そもそも上級天使が人間界に来るなんて、天使が魔界に行くようなもんじゃない? |
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えっ!!?た・・・たいへんです・・!その場に居るだけで生気が奪われますよ!? |
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・・・・え?だいじょぶそうに・・・みえるけど? |
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・・・・どうしたんだい?みんなそんなに見つめて・・もぐもぐ・・。 |
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・・・・。むしろ満面の笑みでケーキ食べてますよ!? |
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わけわかんないわね、あいつ。 |
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ルーミネイト様・・・そのケーキは・・・おやめになったほうが・・!! |
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(くるっ)わけわかんないのではない!
単にルーミネイト様のお力が絶大ゆえに成せる業なのだ!! |
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ああ、わかったから、熱いからどっかいって。 |
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さむーい今にぴったりだね。 |
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ーーーーーこうして一行は、なんだかわからないまま、一足早いクリスマスパーティーを開きどんちゃん騒ぎまくったそうなーーーーー |
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ーーーーーーーーーーーーーー翌日ーーーーーーーーーーーーーーー |
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・・・・・う・・・うん?寝てしまったのか・・。 |
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・・・・・・はっ・・・。 |
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昨日すっかり奴らのパーティーにつきあわされて・・・・
いや、ルーミネイト様はかまわないんだ一向に。 |
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だが・・・・・・・ |
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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 |
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・・・・・・・書類が、一枚も・・・・・・片付いていない。 |
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大量に積み上げられた書類を前に愕然とするダンテの横で、テッペが目を覚ます。 |
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ん・・・むにゃ・・・・・ぁさ・・・・・・朝だーーー!! |
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もっかいパーティーやろーーーーーー!!☆☆ |
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やるかっっ!! |
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ーーーーーーーーーーーーーーーーそしてちょっと迷惑なクリスマスパーティーは連日続きましたとさ。ーーーーーーーーーーーーーーーー |